「〜夢〜 1、2、3・・・」

朝方、夢を見た。

 

私は、多分アフリカのどこかの、子どもたちのいる施設にボランティアに行っていた。

 

1人の8、9才くらいの・・そう、体こそ小さいが、うちの次男と同じ年くらいの男の子が、私によくなついていた。あてがわれたから着ていただけの、薄い水色のやわらかい生地のシャツが似合っていたが、なんとなく寂しげな印象に見えた。彼が本当に好きな服を選んだならば、赤や黄色をきっと選んだと思う。元気な子だった。

 

施設の部屋のコンクリートにペンキを塗っただけの床は、思いのほかひんやりしていて、気持ちよかった。外は、もう夜のはずなのに、まだほんのり明るかった。

 

彼の国の言葉を、私がまったく話せなかったので、彼は数字の数え方を教えてくれた。「1,2,3・・っていうんだよ。」そう言った・・と思う。私は彼の言うままに繰り返したが下手らしく、大笑いされた。代わりに私も日本語で「日本では、いち、にー、さん・・って言うんだよ。」と言ったら、彼は器用に真似て上手に発音した。

 

私と彼は、彼の国の1、2、3を繰り返し繰り返し、交互に言い合って、練習した。3の発音が難しいのだ。

 

「1、2、3・・!!わぁ〜〜やっと上手に言えた〜〜!!」

上手く言えて嬉しい私は、横たわっていた彼を見下ろすと、気付かない間に彼は私の膝を枕にして、眠りについていた。

 

彼には、家族はいない。私もここにずっといられない。私は、膝枕になったまま、しばらく彼の顔と、ガラスのない窓から見える景色とを、交互に見た。空の色は、ちょうど彼のシャツと同じ、少しグレーがかった水色だった。

 

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朝私が目を覚ましたまま布団の中で、胸が苦しくて、この夢のせいだと気付くまでに数分間かかった。